The Homilies of Blessed
Almalexia
聖Almalexiaの訓話
Sotha Sil and the Scribs
Sotha Silとスクリブ
若き頃のSotha Silは、Kwamaの巣で遊んでいると、深い竪穴にたくさんのスクリブがいるのを見つけた。彼はスクリブに石を投げて遊びはじめ、それらが散り逃げ惑うさまをみてくすくす笑った。するとスクリブの一匹が苦しみながら頭をもたげてSotha Silに叫んだ。「お願いです、どうか。慈悲の心をお持ちなさい、小さき子よ。あなたにとっての楽しみが、我々には死にも等しい苦しみなのです」
こうしてSotha Silは暇つぶしに過ぎない遊びが、他の誰かにとってはひどい苦痛になりうると言うことを学んだ。
訳注
※ Kwamaの巣 = 原文では"egg mine"。Kwamaは洞窟にすみ、女王の産む卵は栄養価の高い食品としてMorrowindの様々な種族の食生活に貢献している。DunmerたちはKwamaの巣を採卵窟と呼び、定期的に卵を採取する egg minerという専門職の人間が卵をとりに行く。
※ スクリブ = scrib。Kwamaの幼生体。
Lord Vivecと 口論好きの獣たち
Lord Vivec and the Contentious Beasts
ShalkとKagoutiが、foyadaを気取ってうろうろと歩きながら、互いの様子について悪口を言い合っていた。「お前は生きとし生けるものの中でもっとも不細工だ」とShalkがKagoutiに言うと、「いや違う。この世でもっとも醜いのは貴様だ」とKagoutiはShalkに言い返す。どちらも自分自身がもっともすばらしい姿で、相手こそがもっとも見苦しい存在だと思い込んでいたのだ。
そこにLord Vivecが通りがかり、口論をおさめてしまった。「待て。お前たちはどちらもこの世でもっとも醜い生き物ではないか。せっかく楽しく歩いているのに、そんな口汚いののしりあいで台無しにしないでおくれ」と言うと双方に力いっぱいの一撃をお見舞いし、両の頭をかち割って、彼らの議論を沈黙で終わらせたのち、陽気に立ち去っていった。
こうして Lord Vivecは、醜さというのは見た目だけではなく、その者のふるまいにもかかわることを示した。
訳注
※ foyada = Red Mountainのふもとの溶岩地帯。
※ 頭をかちわって = 原文は 頭蓋を砕いて に近い。訳者は「頭をかち割る」という単語が大好きなのでこちらを採用。
煮られたKagouti
The Boiled Kagouti
煮立った水に足を踏み入れたKagoutiは、たちまち飛び上がって難を逃れるという。
しかし、Kagoutiが池にいる状態で、魔術師が温度をゆっくりと煮立つ温度まで上げていった場合には、Kagoutiは静かに池に立ったまま湯だってしまうのだ。
こうして我々は、あからさまな危険のみならず、いつか危険に結びつくかもしれない些細な事柄にも注意を払わねばならないことを学ぶのだ。
怪しい治療師
The Dubious Healer
昔、あるTelvanniのものが塔から出て自分はもっとも優れた、経験ある治療師であり、錬金術と霊薬について熟達し、ありとあらゆる病を癒すことができる者であると広く告げ回った。
Lord Vivecは彼を見、不徳な発言を聞いて、こうたずねた。「どうやって全ての病の治療法を処方する振りをするつもりだね。お前は自分のとんでもない傲慢さと愚かしさすら治療ができないというのにね。」
GuarとMudcrab
The Guar and the Mudcrabs
Guarは他の生き物からずいぶんにいじめられ、行き場をすっかり失ってしまった。たった一匹でも獣が近づいてくるのを見るやいなや、恐怖におののいて逃げるばかりであった。
ある日 Nix-houndの群れがうろついているのを見ると、Guarたちはひどいパニックに陥って海に向かってめいめい走り出した。こんな恐怖に毎日駆られて生きるよりは、いっそおぼれて死んでしまおうと思ったのだ。しかし浜辺が近くなると、Mudcrabの集団がGuarの接近に驚いて身を翻し、次々と水の中に飛び込んでいってしまった。
「なんと」一匹のGuarが言った。「思ったより世の中ましなのかもしれない。だって必ず自分より下のものがいるんだからね」
傷ついたNetch
The Wounded Netch
傷ついたNetchは餌場としていた静かな一角に身を横たえていた。傷のない友人たちは大勢で彼を見舞った。ところが傷ついたNetchが自分のために蓄えていた食べ物をめいめい分け合って食べてしまった。哀れにもNetchは傷のためではなく、仲間の食欲と不注意のために死んでしまった。
こうして考えなしの仲間は助けになるどころかかえって災いをもたらすと言うことがよくわかった。